【導入事例】経済産業省様 Microsoft Power Platform を利用した行政手続のオンライン化
オンライン行政手続のプラットフォーム (gBizFORM) を利用した「JIS マーク表示制度 登録認証機関(産業標準化法) 手続」の電子申請手続環境を構築
経済産業省では行政手続のオンライン化を促進するために、ローコード開発ツールである Power Platform を基盤とするオンライン行政手続プラットフォーム (gBizFORM) を運用されています。
プロアクシアコンサルティングでは、gBizFORM の基盤を利用した「JISマーク表示制度 登録認証機関(産業標準化法) 手続」の Power Platform での開発をご支援させていただきました。
【JIS マーク表示制度 登録認証機関(産業標準化法) 手続】
JIS マークは、製品等が日本産業規格 (JIS) の基準に適合していることを示すマークです。
事業者は、国に登録された認証機関 (登録認証機関) から認証を受けることによって、製品等に JIS マークを表示することができます。
今回のプロジェクトでは、紙ベースで行われている経済産業省及び登録認証機関の間で行われる約20種類の申請を Power Platform を利用してオンライン化しました。
【Power Apps での開発方針について】
Power Apps では、キャンバスアプリ、モデル駆動型アプリ、Power Apps ポータルの3種類の開発方法が提供されております。
キャンバスアプリ | キャンバスアプリはユーザーインターフェースに優れた開発を得意としており、キャンバス上に必要なコントロールを配置し、Excel のように関数を設定することでアプリケーションを開発することができます。 スマートフォンなどのデバイスに搭載されている、カメラ、GPS、マップなど機能共連携したアプリケーション開発も可能です。 |
モデル駆動型アプリ | モデル駆動型アプリはデータモデルを中心に開発を行います。 最初にデータモデルが決まれば、提供されているコントロールを画面に配置する事で短時間でアプリケーション開発が可能です。 画面デザインなど柔軟に対応することが難しい点はありますが、業務アプリケーションの開発には適しています。 |
Power Apps ポータル | キャンバスアプリ、モデル駆動型アプリは社内向けのアプリケーション開発に適した開発手法ですが、Power Apps ポータルはポータルサイトを利用して社内に蓄積したデータを社内・社外に公開するするためのアプリケーション開発に適しています。 認証やアクセス権限に関する設定は既定で準備されているため、開発者がゼロから実装する必要はありません。 |
本プロジェクトでは、Power Apps ポータルで登録認証機関からの申請を作成・提出できるサイトを構築し、経済産業省職員が登録認証機関からの申請を確認し、受理・承認する省内アプリをモデル駆動型アプリで構築しています。
【システム構成】
Power Apps ポータル | 登録認証機関の担当者が、経済産業省宛ての申請等を実行するためのアプリケーション。 本プロジェクトでは、gBizFORM 上から申請する。 認証には、gBizID※ を利用してログインする。 |
Power Apps モデル駆動型 アプリ | 登録認証機関からの申請等の内容を確認するためのアプリケーション。 |
Power Automate | 登録認証機関・経済産業省間のメールを送信する。 |
Dataverse | 登録認証機関からの申請等や経済産業省で行った処理を記録する。 |
※ 法人・個人事業主向け共通認証システムで、この ID を利用して各種行政サービスを利用する。
【成果】
ローコード開発ツールである Power Platform を活用することで、経済産業省及び登録認証機関との間で行われる約20種類の申請行政手続を 3ヵ月弱でオンライン化することが出来ました。
この開発基盤を活用することで、多くの申請業務を短期にオンライン化が実現可能です。
今後も、Power Platform を活用して、短期間・ローコストでの業務のデジタル化を支援していきたいと思います。